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技術コラム

鋳物とは?特徴とメリットもご紹介!│舞鶴鉄工所(京都府)

こちらのコラムでは、鋳物について特徴からメリットまでご説明いたします。

鋳物とは?

鋳物とは、金属を高温で溶かして液体状にし、「鋳型」と呼ばれる型に流し込んで冷却・固化させることによって作られる製品のことを指します。また、このプロセスのことを、「鋳造」といいます。鋳造は、金属を叩いて気泡を潰したり、結晶を整えたりする「鍛造」と比べると強度は劣りますが、加工工数が少ないことからコストを抑えることができます。さらに、溶けた金属を流し込むだけなので形状の自由度が高く、複雑な形状の製品を低コストで大量に生産することができます。

そのため鋳物は、用途に合わせ素材や製法を変えることにより、船舶、鉄道、飛行機、産業機械等幅広く利用されています。機械部品として使用される鋳物の多くは、二次加工として機械設備での切削加工を行うことを前提に、数mm程度厚みを増した状態で製造されています。その後、マシニングや旋盤等の工作機械で二次加工を行います。こうした鋳物の二次加工を『鋳物加工』と呼びます。

鋳物の特徴とメリット

特徴:

  1. 複雑な形状の製作: 鋳物は、溶かした金属を型に流し込むことで、複雑な形状の製品を一体で製作できます。これにより、機械加工では難しい形状も容易に作成可能です。
  2. 材料の多様性: 鋳物には鉄、アルミニウム、銅など、さまざまな金属が使用されます。これにより、製品の用途に応じた最適な材料を選択できます。
  3. サイズの自由度: 数グラムの小さな部品から数トンの大きな構造物まで、幅広いサイズの製品を製作できます。

メリット:

  1. 大量生産が可能: 鋳型を使用するため、同じ形状の製品を大量に生産することができます。これにより、コスト削減と生産効率の向上が図れます。
  2. 高い強度: 鋳物は、金属の特性を活かして高い強度を持つ製品を作ることができます。これにより、耐久性のある部品が求められる分野で広く利用されています。
  3. コスト効率: 鋳物は、材料の無駄が少なく、製造工程が比較的簡単であるため、コスト効率が高いです。また、リサイクル材料を使用することも可能で、環境にも優しいです。
  4. デザインの自由度: 鋳物は、デザインの自由度が高く、薄い製品やデザイン性の高い製品も製作可能です。これにより、さまざまなニーズに対応できます。

鋳物に切削加工が必要な理由とは?

まず、鋳物は鋳造工程で形状を作り出しますが、そのままでは寸法精度や表面の仕上がりが不十分な場合が多いです。鋳造時に発生する収縮や変形、さらには鋳型の精度の限界などが原因で、最終製品として求められる高い精度を達成することが難しいのです。そこで、切削加工を施すことで、必要な寸法精度や表面の滑らかさを確保します。

また、鋳物の表面には鋳砂や酸化物などの不純物が付着していることがあり、これらを除去するためにも切削加工が必要です。これにより、製品の品質を向上させることができます。さらに、鋳物の内部には気泡や微細な欠陥が存在することがあり、これらを発見し、除去するためにも切削加工が有効です。

切削加工はまた、鋳物の機械的特性を向上させる役割も果たします。例えば、重要な接合部や摩耗が激しい部分において、切削加工によって強度や耐久性を高めることができます。これにより、製品の信頼性や寿命が向上します。

最後に、鋳物に切削加工を施すことで、複雑な形状や細部の加工が可能となります。鋳造だけでは実現できない細かなディテールや複雑な形状を切削加工で追加することで、製品の機能性やデザイン性を高めることができます。このように、鋳物に切削加工を施すことは、製品の品質、性能、信頼性を向上させるために不可欠な工程です。

しかし、鋳物における切削加工は難しく、ポイントを押さえてなければいけません。

鋳物切削加工が難しい理由と加工のポイントについて詳しくはこちら>>>

 

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いかがでしょうか。今回は、部品試作のポイントについてご紹介しました。

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