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技術コラム

フラットバー(平鋼)とは?
メリットとねじり(ツイスト)加工について│舞鶴鉄工所(京都府)

こちらのコラムでは、フラットバー(平鋼)におけるメリットとねじり(ツイスト)加工についてご説明いたします。

フラットバー(平鋼)とは?用途とメリット

フラットバーは、平鉄とも呼ばれており、形状が平たい帯状の鋼材です。日本産業規格(JIS)では、「長方形の断面に四面とも熱間圧延された鋼で、所定の長さに切断した幅500mm以下、暑さ100mm以下の鋼材」と定義されています。

用途

フラットバーは、サイズの自由度や優れた加工性から建築土木、船舶、産業機械、自動車、プラントなど幅広い業界で使用されています。主部材としてではなく、ほとんどが補助部材として使用されています。

  • 自動車業界

同じ部品を量産する自動車や機械メーカーなどでは、加工性の優れているフラットバーが多く採用されています。

実際に、ダンプカーでは駆動部品として使用されている特殊鋼を支える補助部材としてフラットバーが使われています。耐久性の観点からもフラットバーが活躍している業界となります。

  • 建築業界

住宅から高層ビルまで手掛ける建築業界では、建方工事や設計において重要な役割を担っています。

住宅関連では、免震材・制震材の部位品や住宅を支えるベースプレートとして使用されています。また、建築物の軽量化に繋がりながら、地震や台風にも強く、多くの高層ビルで採用されているガラスカーテンウォールの下地材としてもフラットバーが使われています。

 

フラットバー(平鋼)のメリット

  • 加工工数削減

フラットバーの最大のメリットともいるのが、ブロック材から加工するのと比べて、加工工数が削減できるという点です。

通常、プレス加工で材料を仕上げるためには・・・

①鋼板を目的のサイズより少し大きめに切断

②寸法調整(複数面)

③その他の加工(面取り・穴加工)

 

一方で、フラットバーでは・・・

①幅と板厚は規格から選択、長さを調整して切断

②寸法調整(2面)

③その他の加工(面取り・穴加工)

 

以下のような場合には、フラットバーを使用することがおすすめです。

 ・希望の部品の寸法が、規格に合う場合や、規格に合わせても支障がない場合

・精度より、コスト面や納期を優先に考慮する場合

 

  • 歪みや反りを抑えられる

鋼板での切断加工では、ガス溶断、プラズマ切断、レーザーなどが使用され、加工時の熱応力によって製品に反り・歪みが発生してしまいます。

しかし、フラットバーでは、切断加工の工程が省かれるため、熱が入りません。そのため、反り・歪みの発生を抑えることが可能となります。

フラットバーの調達・加工においては、無駄な材料費や工数を削減するためにも、適切なサイズの選定が必要となります。

 

フラットバー(平鋼)におけるねじり(ツイスト)加工とは?

ねじり加工は、3次元曲げ加工の一種で、ツイスト加工やねじり曲げ加工とも言われます。板金加工において、曲げ加工は切断加工などと同じように主要な技術の一つです。その中でも、ねじり加工は、金属の材料をねじる加工方法のことを指し、難易度の高いデザインやラインを施すことが可能となります。

ねじり加工には、2種類の方法があります。1つは、板の両端を固定して、片側か両端から回転を加えることで材料にひねりを加える方法。2つ目は、金型を利用する方法です。どちらの方法も、外観・意匠性に優れていると同時に、ねじり加工によってワークの硬性や耐久性を高められるというメリットもあります。

当社のフラットバー(平鋼)の事例

こちらの寸法は、400x10x3 P=15です。フラットバーをねじったものになります。最小ピッチは、幅の1.5倍になります。

 

こちらの寸法は、340x30x2 P=45です。フラットバーをねじったものになります。最小ピッチは、幅の1.5倍になります。

 

フラットバー(平鋼)は当社にお任せください

いかがでしょうか。今回は、フラットバー(平鋼)におけるメリットとねじり(ツイスト)加工についてご紹介しました。

機械・装置 試作部品加工.comを運営する舞鶴鉄工所では、創業以来、切削加工に携わってきました。フラットバーに関するご依頼をご検討中の方は、お気軽に当社にお問い合わせください。